【機械王の休日】油を使わず良く滑る:パウダー潤滑剤を使ってみる

機械工作と科学装置
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初出:2018/10/02 Vol.296 機械王の休日:パウダー潤滑剤を使ってみる

機械王の休日、第15回をお送りします。今回は、油を使わない、固形物を使った潤滑剤の利点と欠点についてです。

パウダー潤滑剤

一般的に潤滑剤というと油を使ったものが思い浮かびますが、油を使わないものもあります。
潤滑性の高い微粉末を主成分とした、パウダー潤滑剤というものです。この微粉末として使われている物質は、窒化ホウ素やテフロンパウダーなどが知られています。

油を使わないメリットは、乾燥しているため、ホコリなどを寄せ付けない点でしょう。ホームセンターなどでは、鍵穴のメンテナンス用品として見かけます。というのも、鍵穴に油ベースの潤滑剤を使ってしまうと、最初は良いかもしれませんが、時間が経つと油にホコリや塵が混ざり込んで、動作不良の原因となってしまうからです。こういった場合には、パウダー潤滑剤が向いています。

可動部があるプローブなどにオススメ

このパウダー潤滑剤は、測定器など、油でベトベトなると困る場所に使えるのが便利です。プローブの摺動部に少し吹きかけると劇的に滑りが良くなります。シリコンオイルなどとは違って、完全に乾燥しているので、他の物に染みこんだりして汚れることはありません。

欠点

さて、そんなパウダー潤滑剤ですが、欠点がないわけでもありません。粉なので、どうしても若干の飛散がありますし、それ以外にも問題があります。

試しにガラス板の上に吹きかけてしばらく放置してみると、このように真っ白な粉が残ってしまいました。レンズなどの光学機器の摺動部には使わない方が良さそうです。

注意点

パウダー潤滑剤の成分である窒化ホウ素は極めて化学的に安定しているため、素材を傷める事は基本的にはありません。ないのですが、スプレーとして使うために、アルコールで分散されています。一部のプラスチックはアルコールでダメージを受ける事があるので、その点には注意しましょう。