セッケンの大きさと洗浄力の関係:小さくなったセッケンは捨てていい

生活と科学
スポンサーリンク

初出:2013/11/05 Vol.41 小さくなったセッケンは捨てていい
改稿:2022/06/13

Joker
Joker

今回はセッケンの話ですか、先生。

くられ
くられ

うむ。小さくなったセッケンは無理に使い続けなくても良い、という話である。

Joker
Joker

ちびたセッケンを新しいのにくっつけるとか、やらんで良いのですね。

くられ
くられ

既に役目は終わっているからね。処分してOK!

Joker
Joker

ところで、今日は随分と白衣に赤い模様がついてますが・・・何ですか、また「処分」したんですか?

くられ
くられ

既に役目は終わっているからね。処分してOK!

泡も立たない小さいセッケンを科学の目で見る

セッケンを使って行くと、当たり前ですがどんどん小さくなっていきます。

そうしてとても小さくなったセッケンは、どうにも洗浄力が低く・・・ものによっては泡も立ちません。

とても些細な事ですが、こうした日常の疑問を解決するのも「科学」というものです。小さな疑問から見えてくることもあり、気になったのでちょっと調べてみました。

というわけで、今回は「セッケン」の話です。

たかがセッケン、されどセッケン、自分が科学監修をやらせてもらっている「Dr. STONE」でも「病気=ゲームオーバー」のストーンワールドで「命の石」とされているものであります。

セッケンの仕組みを知っておけば、もし3700年ほど石化した時に役立つかもしれません(笑)。

スポンサーリンク

セッケンの仕組み

セッケンの由来であるケン化は、アルカリでエステルを塩とアルコールに分解する反応で、つまり、油脂を脂肪酸とグリセリンに分けるということです。

Dr. STONEでは海藻の灰を、貝殻からの炭酸カルシウムと、複分解をへて水酸化カリウムを作り石鹸を作っていました。

セッケンに多く使われる椰子油の主成分は、ラウリン酸やパルチミン酸などを多く含むトリグリセリドで、これらのナトリウム塩がセッケンです。

このナトリウム塩は油に馴染みやすい疎水基と水に馴染みやすい親水基があって、水と油の橋渡しをするので洗浄効果があるわけです。この辺の話は、高校の科学レベルの話です。

原理はネットで見られる教科書・参考書のWikibooksでも見てください(笑)。

高校化学 酸素を含む脂肪族化合物 - Wikibooks
スポンサーリンク

小さくなったセッケンの正体

さて、小さくなったセッケンの正体は、セッケンの仕組みがわかってくると答えが見えてきます。

セッケンのナトリウム塩は、基本的にナトリウムとともに水に溶けやすいので、セッケンが大きく新しい間は、すごく溶けやすく、そして洗浄力も高いのです。

先ほど言った通り、油脂を脂肪酸とグリセリンに分けるので、グリセリンが洗浄後に適度に保湿もしてくれます。

しかし、トリグリセリド(油)の分解した脂肪酸とグリセリンはあっという間にいなくなりますが、一部の脂肪酸は分解こそしたものの、ナトリウムが先に出ていって残ってしまいます。

スポンサーリンク

それは既に「セッケン」ではない

こうした、水に溶けない脂肪酸が多く残ってしまっているのが、小さくなったセッケンなのです。

メーカーによっては小さくても十分洗浄力があるものもありますが、そうでないものもありまして、そういったものはもはやセッケンとは呼べない状態だと言えます。

もったいないからと継ぎ足して使う人もいそうですが、小さくなったセッケンは既に役目を終えているので、捨ててしまって良いと思います。

スポンサーリンク

おすすめのセッケン・スタンダード

今回はセッケンの話をしたので、おすすめのセッケンでもご紹介しましょう。

まずは一番無難なところで、レモンセッケンが良い感じです。

何度も言ってる事ですが、肌に合うの合わないのは個人差が激しいので、無難・スタンダードなものは使って悪いということはないと思います。

スポンサーリンク

おすすめのセッケン・低刺激派

その上で、肌が荒れがちなので、なるべく低刺激なセッケンが欲しい・・・というのであれば、洗浄力も低めになりますが、グリセリンセッケンが良いでしょう。洗い上がりがしっとりとして良い感じです。

ただし普通に買うとお値段も大変良い感じなので(笑)、手作りセッケンの原料として売られているグリセリンソープを買い、電子レンジで溶かして固めるのが良い感じです。

レンジでセッケンを作る話は、宝石を作った科学動画の最初の方でも触れています。

動画のようにお好みで色々と細工をしても良いんじゃないでしょうか。

スポンサーリンク

著者紹介

くられ
くられ

作家、科学監修。「科学は楽しい!」を広めるため科学書分野で十数年以上活動。著作「アリエナイ理科」シリーズ累計30万部突破。著作「アリエナクナイ科学ノ教科書」が第49回・星雲賞ノンフィクション部門を受賞。週刊少年ジャンプ連載「Dr.STONE」においては科学監修を担当し、フィクションと実科学との架け橋として活躍。TV番組「世界一受けたい授業」「笑神様は突然に・・・」NHK「沼にハマってきいてみた」等に出演。ゲーム実況者集団「主役は我々だ!」と100万再生を超えるYouTube科学動画を多数共同製作。独自YouTubeチャンネル「科学はすべてを解決する!」登録者20万人突破。Twitterフォロワー13万人以上。教育系クリエイターとして注目されている。仕事の依頼や関連情報は https://twitter.com/reraku

「アリエナイ毒性学事典」好評発売中です!

「アリエナクナイ科学ノ教科書2」好評発売中です!

新刊「マンガでわかる! 今日からドヤれる科学リテラシー講座 教えて!夜子先生」好評発売中です!

関連記事・動画

ガチ実験シリーズ、セッケンからロウソクを作る

くられ先生オススメの洗浄用品

掃除関連の記事一覧はこちら

掃除魔くられ
「掃除魔くられ」の記事一覧です。

オススメのシャンプー

風呂場の汚れ、固い湯垢のようなものが、実は石鹸が金属イオンを取り込んでできた「金属石鹸」だったという解説と具体的な掃除方法に触れた記事もあります

タイトルとURLをコピーしました