意外と知らない熱中症の危機管理:体温調節の仕組みを知ろう

美容と健康
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初出:2017/08/22 Vol.238 体温の調整と熱中症
改稿:2020/07/19

Joker
Joker

暑いっすね・・・まるで蒸し風呂の中にいるようなんですが・・・

くられ
くられ

まあその全身真っ黒な格好じゃそりゃ暑いよな。それを差し引いても温度がヤバいが。

Joker
Joker

室内の温度は37度・・・サウナに短時間いるより、体温くらいの温度の中にずっといる方がヤバいと、他ならぬ先生から聞いた覚えがあるんですが。

くられ
くられ

うむ。今日はその辺の話をしようかと思っているのだが・・・この状況下でエアコンを使えないのは割と命に関わるんだが、こういう時に限って故障していてだな。

POKA
POKA

はっはっは。いやーすまんな。大型発電機のボイラーを試していたら色々吹っ飛んでしまってな! おかげでそこらじゅうひどいことになってしまってな。何、エアコンはすぐに修理しよう!

くられ
くられ

いや、もう業者に手配かけてるから・・・というか、そんな爆発に巻き込まれて大丈夫なのか? 火傷してない?

POKA
POKA

はっはっは。はっはっは・・・ははは・・・(バタリ)

Joker
Joker

ダメじゃないですか! 救急車ーーー!

※茶番はさておき、熱中症対策に水分は十分に摂りましょう。

また、気化熱タオルなんかもオススメです。ミント系は体温自体は下がらないのでダメ。

短時間サウナと長時間猛暑、どっちがヤバい?

連日のように酷暑が続きます。熱中症にはお気を付けて・・・というのはお天気ニュースの常套句ですね。

この熱中症とは何が起こってるのか、それを知っていると知っていないでは、危機感が全然変わります。

  • 気温50度のサウナで汗をだらだら流しながら我慢大会30分
  • 気温37度の部屋で扇風機にあたってゴロゴロ数時間

どちらが熱中症の危険が高いでしょうか?

答えは「気温37度の部屋で扇風機にあたってゴロゴロ数時間」です。

死にかねない状況です。これは体温調節が機能しているかどうか、という問題になります。

というわけで今回は、熱中症と体温調節について触れていこうと思います。

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臓器や中枢神経の温度「深部体温」

ご存じの通り人間は恒温動物で、生涯体温を36ー39度という極めて狭い範囲で温度管理することで生きているわけです。

体温というと、温度計で測ったりする体表面の温度のことばかり連想しがちですが、この場合は体の内部、臓器や中枢神経の温度、つまり「深部体温」を指していると今は考えてください。

この深部体温が、上がりすぎたり下がりすぎたりしてしまったとき、人間の生命活動自体がダウンしかねない危機的状況になるわけです。

深部体温は、臓器や中枢神経といった、人間の生命活動を支える核心部と言われる部分の温度です。

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体温調節の仕組み

例えば寒冷環境に行くと、末梢の体温(外郭部という)は30度前後まで下がります。

それは、体内がいつものように血液を循環させて熱をくまなく配っていくと深部体温まで低下させて、臓器の働きを失わせる可能性があるからです。

なので寒冷地では、血液の循環を減らして組織が劣化しない程度のぎりぎりの熱交換にしようというわけです。

このため、まず核心部の体温の保持が最優先になり、抹消の手足の指までにはフォローが行かなくなって、低温と血行不良により凍りついて凍傷を起こしたりする訳ですね。

寒冷地の哺乳類が大型化するのも、大きくなれば核心部の体温を少ない表面積で守ることができるからという理屈になります。

なのでアザラシなんかはご存じの通りマルマルとしてるわけです。

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体温の調整維持に必要なカロリー

逆に熱い場所にいると、今度は血管の血液量、末梢の毛細血管のレベルまで血の循環を増やして末梢の熱を増やして放散させて汗などの気化熱で熱を捨てようとします。

こうした恒常性の維持に、人間の食べた食物のカロリーの8割が使われており、成人では1日1400〜1500kcalになります。基礎代謝と呼ばれる、何もしなくても消費するエネルギーです。

これは普通にしてての場合の話で、これが肉体労働とかになってくると、消費カロリーは3、4倍になります。

故に、肉体労働者は山盛り食べても太らない上に、熱を大量に生み出してしまう筋肉量も多いので、その分、消費カロリーも増えるという訳です。

食わないと体が持たない、という奴ですね。さらに言うなら、ダイエットに運動が必須なのも、運動によるカロリー消費が目的なのではなく、筋肉をつけて基礎代謝を増やそう、と、そういう訳なのです。

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冒頭の熱中症の危険の答え

そうした機能がある中に、体温と同程度の気温にずっといるというのは、体温を外部に捨てることができないという意味を指します。

つまり体は何もしなくても熱を生産し、その熱を捨てる場所がないため、どんどん熱が溜まっていき、熱中症となるわけです。

従って、熱帯夜にクーラーを寝入る前にタイマーで1時間程度にしておいて熱が籠もる状況で寝ているのは危ない・・・というわけです。

なので適度なクーラーの利用は命を守るためにも大事です。

余談ですが、どこぞの自称ミニマリストという、モノを持たない主義の人が、あらゆるものをケチっており、その中で暑い日はどうする・・・という質問に「図書館などの公共施設で涼む」とかあり、それはただの乞食やろ・・・と思った次第。

自分の知恵で乗り切るなら、水を入れた桶に足をいれるとか、水をかぶって扇風機にあたるとか、そういう工夫で乗り越えろやボケナスと思ったり(笑)。

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著者紹介

くられ
くられ

サイエンス作家、タレント。シリーズ累計20万部の「アリエナイ理科」シリーズを始め楽しい科学書の分野で15年以上活躍。週刊少年ジャンプ連載「Dr.STONE」においては科学監修を務め、フィクションと実科学との架け橋として活躍中。TV番組「世界一受けたい授業」「笑神様」「MATSU」ぼっちの出演や、YouTubeで80万再生を超える科学動画を「主役は我々だ!」と共同製作も。仕事の依頼や関連情報は https://twitter.com/reraku

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