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シャンプーをミクロ視点で見る:特有のとろっとした質感の正体

生活と科学
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初出:2018/06/26 Vol.282 シャンプーはどうしてとろりとしているのか

Joker
Joker

先生、今日はシャンプーに特有の質感についてですか。

くられ
くられ

(ポプポプ・・・にゅ〜〜)うん、まあ、余談というか豆知識って感じだけど。こういった身近な事例とか教科書に載らないものかねぇ。

Joker
Joker

日常の些細な疑問を「なんで、どうして?」と思う事は大事ですよね。

くられ
くられ

(フシャーッ!)いささか大げさかもしれんが、そういう部分がないと科学技術の発展はないからね。

Joker
Joker

ところで先生、シャンプーする対象に逃げられたみたいですが・・・手、傷だらけですね。

くられ
くられ

いてて・・・ああ、ブルブルするからあちこち水浸しに・・・チビだと思って油断していた・・・

※くられ先生がたびたび猫を拾うのは事実ですが、今回はフィクションです。

シャンプーの「とろみ」はどこから来ているのか

シャンプーを科学の目で見る話、今回はどちらかというと豆知識に近い話ですが、シャンプー特有のあの質感の正体について、触れていこうかと思います。

さて、ドラッグストアはじめ、広く売られているシャンプー。ポンプを押すとにゅ〜っと出てくる、あの独特の質感。あの「とろみ」は一体どこから来ているのでしょうか。

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シャンプーの共通項

現在多くのシャンプーに使われている合成界面活性剤は、陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)である、ラウレス硫酸ナトリウムなどが使われていますが、これは単品だと脱脂力が強すぎてシャンプー後、頭皮が乾燥してしまい、そこから頭皮のトラブルなどを起こすため、両性界面活性剤を入れてリンス的な効果を持たせています。

ラウレス硫酸ナトリウムを溶かした液体は普通にサラサラなのですが、そこに両性界面活性剤を入れ、さらに塩化ナトリウムやカリウムを入れるとイオンの比率から分子が絡まり、水をだきこんであの独特なとろみが出ているわけです。

両性界面活性剤は、その名の通り、陰イオンと陽イオン(アニオンとカチオン)の両方のイオンを放出する性質がある構造で、有名なものはラウリルベタインなどが知られています。

なので、その辺のシャンプーを見るとだいたいこの3つの成分がセットで入っているわけです。

いろんなシャンプーがあり、それぞれの特徴があります。色や香りや性質が違い、個人差によって合う合わないというものが出てきます。が、しかし、そうであっても、だいたいどのシャンプーもとろっとした質感をしているのは、こういった共通項があるためなのです。

最初に言った通り、だからどうしたというレベルの豆知識ですが・・・こういった些細な疑問を見て「どうしてかな?」と思うようになれば、いろいろなものに興味を持つきっかけになるのではないと思う次第。これもまた「科学の目」であり、成分表を見て判断する事のひとつではないのでしょうか?

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オススメのシャンプー

前回、前々回とシャンプーの話をして、個人的オススメのシャンプーとコンディショナー、トリートメントオイルなんかを紹介したのですが、ここでも紹介しておきます。

連載第一回、髪の毛の構造とシャンプーの原理についてはこちら

https://www.cl20.jp/portal/shampoo_science_01/

第二回、髪の洗いすぎの問題点についてはこちら

シャンプーをミクロ視点で見る:髪の洗いすぎは頭皮にダメージが来る
シャンプーやリンスについて科学的に見る話の続きです。前回は、髪の毛の構造と、洗髪の原理について触れました。今回は、実際に髪を洗う場合に気を付けたい事などを解説していこうと思います。洗いすぎも良くなく、頭皮にダメージが来る事もあります。

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