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くられ先生の「文章書きのルール」第五回:箇条書きでラフを書く

リテラシー
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初出:2014/12/30 Vol.100 文章書きのルール 第5回 箇条書きでラフを書く

くられ
くられ

連載「文章書きのルール」第五回は箇条書きの活用である!

Joker
Joker

ああ、まずは箇条書きで書きたい事を書き出していってまとめる手法ですね。

くられ
くられ

文章をとりまとめやすいんだよね。勢いだけでがーっと書いていくと、慣れていても文章がとっちらかることがあるし。

Joker
Joker

ボリューム感の調整もしやすいので、文字数が概ね決まってる原稿だと私もよくやります。

くられ
くられ

箇条書きにしておくとどこを膨らませてどこを削るかわかりやすいしね。必ずしもこうしなければならない、という話ではないけど。

Joker
Joker

少なくとも、どこから書いたらいいのかわからない、という時は、まず箇条書きにするというのは便利だと思います。

くられ
くられ

・・・というところで、一応、今回でこの連載は終了である!

箇条書きの活用:文章の混乱を防ぐ

さて、文章を書くときのコツというかテクニックというか、アンチョコのひとつなのですが、箇条書きで文章を書いてから、それを繋げて読めるモノにしていく・・・という方法があります

例えば、商品のレビューなんかだとすると、押さえておかないといけない情報がありますよね?

使い勝手はもちろん、値段や入手方法から、個人的な感想、オススメか否か。

これを素で、そのまま書いていくと、時として自分でも、何を書いたのか把握できなくなる事があります。

短い文章であれば、そんな風に、多少、話がとっちらかったり後先になってもなんとかなるのですが、箇条書きにしてから始めると、そういった不備が起こりにくいので、割と書きやすくなるはずです。

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まずは大枠、見出しを考える

では、ここで具体的に「新しいスマホの商品レビュー」を考えてみましょう。

架空の製品「Y-Phone RKK ワインレッド」を紹介するとして、まずは大枠を考えます。

  • タイトル
  • 発売日
  • 変更点
  • 機能比較
  • 雑感
  • まとめ

このように、書くべき順番を箇条書きして、さらにそこに思いつく限り文章を断片的に乗せて肉付けしていきます。

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具体的に箇条書きにしていく

  • タイトル
    • キャッチーなタイトルにする
    • 話題の新型スマホ「Y-Phone RKK」はアリかナシか?
    • 噂の「Y-Phone RKK」ワインレッドモデルの実力は?
  • 発売日
    • 4月末発売のニューモデル
    • GW商戦を考慮?
  • 変更点
    • 旧モデルと違うところ
    • カメラの性能アップ
    • 大型化と大画面化
    • カラーバリエーション(ワインレッドモデル追加)
  • 機能比較
    • 競合他社モデル、旧モデルとの機能差
    • カメラがやや高性能、褒める。
    • 必要な人どれくらい?
    • 個人的には要らない
  • 雑感
    • 使って見たところ確かにカメラは良くなった。
    • カラーバリエーションが出て、ワインレッドは鮮やか。
    • ディスプレイは綺麗
    • 大型化して持ちづらくなったところが逆に弱点。
    • 電池持ち、最大容量は旧モデルと変わらず。
    • 価格は上昇。
  • まとめ
    • 新モデルは目新しい。
    • 電池持ちは変わらない。大画面、見やすく綺麗。持ちづらく操作しづらいのが欠点。
    • 型落ち旧モデルとの価格差二倍近く。そこまでして買う価値はなし。

と、このように、文章にならない文章でもいいので、伝えたい事をまず箇条書きにしていきます。

この時点で情報の重複や話が後先になった点が出てもOK。文章として肉付けしていく前や、その過程で、その辺を整理していくと筋道を立てやすいです。

こうして、ブロックとして文章を肉付けしていくと、完成品が出来上がっていきます。

後は、このブロック単位で、時に順番をダイナミックに入れ替えたりしつつ(もちろんしなくても良い)、「読み物」としての完成度を高めていけばOKというわけです。

もっとも、このさじ加減こそが一番難しいのですが・・・

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完成例

さて、では最後に、作例としてさっきのレビューを完成させてみましょう。架空の製品なので内容はでっち上げですが(笑)

噂の新型「Y-Phone RKK」の実力は? ワインレッド新登場

つい先頃、4月末の発売が発表されたU.Y社の新型スマートフォン「Y-Phone RKK」。新生活シーズンからは外れたものの、GW商戦を見据えているようです。

発表で大きく話題になったのは、なんといってもカラーバリエーションの追加です。色鮮やかな新しいワインレッドモデルには特に注目が集まりました。

また、性能面においては、旧モデルに比べて大型化され、ディスプレイが大きく、より高精細になった事、および、カメラ機能の強化が挙げられます。

競合他社の新型と比較してもカメラの性能は、僅差であるものの現状ではトップ。実際に使ってみたところ、高精細なディスプレイと相まって非常に美しいのは大きな利点だと言えるでしょう。

しかし、実用上気になるのが、画面の大型化に伴う持ちづらさです。大型モデルに馴染んでいる方であれば気にならないのかもしれませんが、手にフィットするサイズの今までのモデルを使っている場合、乗り換える前に店頭で試すなど、注意が必要です。

また、残念なのが、電池持ちが変わらないところでしょうか。最大容量も旧モデルから変化がありません。一方で大型化に伴ってか価格は上昇しており、型落ちになった旧モデルと実売価格を比較すると、実に二倍近くの差が出ています。

高精細ディスプレイとカメラにそれだけの価値を認めるか否かが、乗り換えの最大の検討ポイントだと言えるでしょう。

以上になりますが、なんとなく、箇条書きからどう膨らませて、どう削って文章化したのか、というのが少しでも伝われば幸いです。

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