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ドジっ子くられの事件簿:手が滑って注射器が!をリアルでやると悲惨

生活と科学
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初出:2016/09/20 Vol.190 幻覚の世界 その2

前回に引き続き幻覚の話です。今回はチョウセンアサガオ

チョウセンアサガオの毒性

チョウセンアサガオはそのうちトカナの連載でもやろうと思いますが、アトロピンにヒヨスチアミン(ラセミ体)ナス科の植物に多く含まれるアルカロイドで、致死性は低いものの強力な意識混濁を起こす毒性があります。

せん妄状態(ダリリアム)という、自分がどんな状態か次第に失われ、右も左も上も下もなくなって、次第にすべてが理解不可能になって漠然と恐怖のみが支配することが多い、極めて危険なサイコブレイクを引き起こす毒です。

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漫画みたいな事故の話

このチョウセンアサガオ。そこら中に生えている植物で、抽出も簡単。

となればサブカル中坊は抽出しようとオモチャにするわけですが、抽出工程で、水層に移したあと、再度、有機層で回収して精製しようとしていたところ、ビーカーの中に不純物を発見。注射器で吸い出したところ、またも注射器の真ん中に移動・・・そこで注射器を振って遠心力でゴミをどけよう・・・などと馬鹿なことをしていたところ、太ももに見事に刺さり、弾みでそのまま水溶液が注射されるという大惨事に。

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チョウセンアサガオによるサイコブレイク

しばらくは強力な喉の渇きとドライアイが起こった程度で、意外と大したことない・・・と思っていたのですが、次第に自分の注視していないものが動き出すという幻覚が起き、その後距離感が完全に消失、6畳程度の狭い部屋が1ヘクタールくらいに感じられる(マトリックスの武器庫のイメージが近い)などの情報認知能力の欠落が起こり、次第に意識を強く持たないと目の前にあるすべてのものが動き出すという幻覚が出てきた・・・あたりで記憶がショート。

次に気がついたのが次の日で、猛烈な鼻の痛みで目を覚まします。

起きると、部屋中に白いシーツが敷かれており、部屋の隅に律儀に折りたたんだ服があり、全裸うつぶせという謎のポーズで目を覚ましたため鼻が体重でつぶれ酷い痛みなわけです。

幸い近隣を全裸で大行進とかしてなかったから良かったものの、自分の意識がなくなって、勝手に何かやっているというのは極めて恐ろしいものです。自分が酒を飲まないのも、もともと強くないのにも合わさってこういう「正気」を失うことに極めて強い抵抗を感じているためです。

いや、単に思考回路が鈍るのが嫌いなだけですが(笑)

ともあれ、生きてるおかげで今もこうやって原稿を書いていられるわけです。
チョウセンアサガオダメゼッタイ(笑)

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