初出:2013/12/03 Vol.45 俺日記
改稿:2025/07/13

本日は、仕事との向き合い方の話をお送りしていく!

どうしたんですか先生。あまりに忙しすぎて人生を見つめ直したくなったんですか?

いやいや、そうではなくてね。自分の能力相応の仕事をすべきだし、優秀な人は正しく報われるべきだよな、と、そんな感じの。

ああ・・・こう、ダメな上司に振り回されて消耗していく優秀な人ってたくさんいますもんね・・・

何? 使えない上司? ここに要らないモノを綺麗さっぱり処分できる特製のシュレッダーがあるが、使うか?

待て。それ以上いけない!

こう、書類なんかを処分しつつ、落ちない程度に後ろからつついてやるだけで身の程を弁えてくれると思うぞ!

POKA先生基準で小突いたら不幸な事故が起きてしまうのでは・・・?
くられ先生とテレビのお仕事
自分は、YouTubeに出る事もあれば、テレビに出る事もありますし、講演の仕事を受けたりする事もあります。
そんな中では、テレビの仕事なんかは、自分はわりかしどうでもいいと思っています。
なんでかってまあ、だいたいネタだけタダで拝借してドロンという、そういう魂胆が丸見えだとか、そういうしょうもない連中が大半だからです。
一方で、「これなら真面目にやってもいいな」と思える、そんなテレビの話も絶無ではありません。今回はその辺に触れつつ、自分の「仕事」に対しての向き合い方の話をしようかと思います。
行動原理は「おもしろいかどうか」
テレビ自体には何度も出た事があります。その分だけ裏側も見てきています。
事前の約束が反故にされたりとか、ギャラがあまりにあまりだったりとか、そういうアレな話は山ほどあるのですが(笑)、それはさておき。
自分には基準というか、行動原理があって、それが「おもしろい」かどうかということ。
他の人がどうかはともかく、自分が「おもしろい」と感じれば、なんであろうと出張しますが、そうでなければ対応は雑になります。
ある番組ディレクターの話
そんな中で、そのテレビ番組の仕事を受けて、真面目にやろうと思ったのは、製作会社の人が優秀だったからです。
製作会社のディレクターさんがわざわざ家まで来て、話をいろいろ聞いて、そして台本が作られるというやりとり。
たった1、2時間の話で、かなりしっかりとした台本ができました。これは、過去のテレビ仕事でのやりとりの中でも屈指の優秀さだったので、その分、真面目に仕事しようと思ったのです。
仕事は応報的であるべき
自分は、こと仕事に関しては、しっかり仕事をする人に対しては、しっかりと仕事をします。
やる気のない仕事は、鼻くそをほじる労力すら惜しむ程度には適当ですが、優秀な人には可能な限り対応するようにしているのです。
裏を返せば、無能にはとても冷淡だという事でもあります。
ひどい、差別的だ、そう思われるかもしれません。しかし、それでいいのです。
何故かというと、無能が仕事を増やすほど、同じ給料の同僚の仕事が増え、組織の信用が落ちるわけで、無能は優秀な人材にどんどん淘汰されていく、そういう社会システムがないと、貴重な人材が残っても、損しかしない仕組みになってしまう。
これは不公平の極みというものでしょう。
「無能」と、強い言葉を使いましたが、より正確に言うのであれば、自らの能力に正しく値する仕事を請け負うべきであり、背伸びした仕事はするべきではない、ということです。
ヘルドクターくられ、座右の銘
こういう話をすると、自己肯定感の低い方はしょげかえってしまったりしますが、そこは勘違いしてはいかんところです。
自分の能力を不当に低く見積もるのも良くないことで、使えない奴が上にのさばる手伝いをしているようなものです。そうすると、自分自身のみならず、他の優秀な人までとばっちりを受ける事になりかねません。
自分の座右の銘は
「できるひとが できることを できるときに できるだけする」
なのです。
故に、出来る人は自分の能力を活かせるところでフルパワーを発揮して欲しい。
分不相応な奴に対しては「用がないから失せろボケ」なのです。
改めて「座右の銘」を考える
この記事も初出からだいぶ経っているので、改めてこの「座右の銘」について。
「できるひとが できることを できるときに できるだけする」
というのは対偶的に考えると、
「できない人は できることがないので できるときがなく 何も為せない」
になる。こう言うと、「てめえは能力が高いし、成功してるから、上から目線で」って思う人もいるかもしれませんが、そんなこたぁないのです。自分は今でも能力の低い底辺だと本気で思ってます。そして低きに流れやすいことも自覚してます。
それゆえに、この命題から外れないように、常に自分にできること、自分の得意はなんだろうか、自分が勝負できるのはなんだろうか・・・と必死こいてバタバタ足掻いています。
ようするに、仕事はもちろんゲームでも読書でも、なんでも全力でやったほうが人生は楽しいです。
できないと思う前に、得意とすること、できることを見つけて、それを育てて、1つでもできることを増やしていく、積み重ねこそが人生ではないかなと思うわけです。
自分のことを「何も出来ない」と思ってしまう人もいるかもしれないけど、何もできない人なんかそうそういない。だいたいなんらかの得意なもの、できることはあるものです。
ただそれが社会で役立つかとか、お金につながるかとかは、努力と時間と運に関係してくるので、がんばれば即成功するというのが辛いところです。
自分も、底辺作家を何十年も続けてきましたが、その間もできることを模索して、勉強もして新しいことに置いて行かれないように気をつけて生きてきて、たまたま仕事が日の目を浴びただけで、またゆっくり忘れられていくとは思います。
得意を見つけてそれを磨くには、それなりに時間もかかるし、成果は本当に実感できないから、諦める気持ちもあると思いますが。
ほんとに少しずつ、積み上げていければ、同じ仕事をしててサボってるアホと同じ給料だったとしても、そこから評価されて、もっと良い仕事ができることもありますし、どんな仕事でも、そこで出来ることはなんだろうと考えることは大事です。
「がんばる」というのは不毛でしんどい孤独の戦いです。
そこで、自分が報われないのは他人のせいだ、と自分に嘘をついて誰かのせいにして生きると、その人はたぶん何もできなくなっていきます。
実際にSNS上には人のがんばりを冷笑したり、人の作品を平然と貶したり、そんな能無しがいっぱいいるじゃないですか。酷評をする人というのは自分は評価されないという安全地帯から石を投げているわけです。とはいえそいつは勝負の場から逃げた最低の負け組です。
そんなやつの言うことには、なんの価値もない。ただただ評価の世界から逃げ出した人のいうことなんかなんの重みもないんです。
正しく評価されない世界ではありますが、自分にウソをついて他人のせいにしたら、それはもうそこで試合終了なんだと・・・自分は考えてます。
著者紹介

作家、科学監修。「科学は楽しい!」を広めるため科学書分野で20年以上活動。著作「アリエナイ理科」シリーズ累計50万部突破。原作を務めるコミックス「科学はすべてを解決する!!」も50万部を超える。著作「アリエナクナイ科学ノ教科書」が第49回・星雲賞ノンフィクション部門を受賞。週刊少年ジャンプ連載「Dr.STONE」においては漫画/アニメ共に科学監修を担当。TV番組「世界一受けたい授業」「笑神様は突然に・・・」NHK「沼にハマってきいてみた」等に出演。ゲーム実況者集団「主役は我々だ!」と100万再生を超えるYouTube科学動画を多数共同製作。独自YouTubeチャンネル「科学はすべてを解決する!」チャンネル約30万登録やTwitterフォロワー16万人以上。教育系クリエイターとして注目されている。関連情報は https://twitter.com/reraku
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そして、他人の成功に乗っかって目立ったとしても以下略(笑)
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