【抗生物質】Dr. STONEの万能薬・サルファ剤の歴史と裏話

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初出:2017/09/05 Vol.240 サルファ剤の歴史

くられ
くられ

本日はDr. STONEのキーアイテム、万能薬「サルファ剤」にまつわる裏話である!

Joker
Joker

あー、その当時、くられ先生めっちゃその辺調べ倒してましたもんね。

くられ
くられ

まーねー。科学監修してるからね、そりゃもちろん真剣に調べるよ。ネットにない情報も山盛りあるしな。

Joker
Joker

して、裏話と言いますと・・・おやPOKA先生、なんですかそれ。ガトリング?

くられ
くられ

タンクが付いてるな。スピナー?

POKA
POKA

はっはっは。いや何、ちょっとあのゲームを現実にやりたいという話があってだな。全員ピンクに染めてやろう!(ドパパパパパパッ!)

くられ
くられ

ちょっ、まっ、痛い! 威力が!

Joker
Joker

・・・・・・(顔面に穴が空いている)

サルファ剤にまつわる裏話

Dr. STONE、村編でとても重要な役割を果たしている「万能薬」ことサルファ剤。

このサルファ剤、現在主流の生物由来のペニシリンやなんとかマイシンなどと違い、100%人間が最初に合成した抗生物質であり、スルファニルアミドというものが有名です。

広義の意味では抗菌薬で抗生物質と抗菌剤などは合成か生物由来かなどで区別はあるのですが、半合成などもあり実際はわりと適当です。

さておき、Dr. STONEで登場するサルファ剤もこのスルファニルアミド。作中で千空たちが長い長いロードマップを埋めて作りあげたものですね。

科学監修の関係で色々と調べたわけですが、サルファ剤が発見された時の裏話はあまりネットにも情報がなく、意外と面白いので、ごく簡単に抜粋してご紹介しようと思います。

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肌がピンクになるプロントジルの副作用

さて、サルファ剤を作ったのは、現在もドイツのトップ製薬企業である「バイエル」です。

ゲルハルド・ドマークという学者を筆頭に、クラレルとミエッチェという有機化学者が、特定のアゾ色素の中に細菌だけを殺す成分があることを見つけました。

バイエルの豊富な研究資金で数年の研究のすえ、数百の化合物を作り、スルファニルアミドを導入したアゾ色素が絶大な抗生剤としての作用があることを会社に発表し、「プロントジル」という名前の薬が生まれました。

従来であれば命を落としていた数々の感染症を克服した偉大な発見です。

ただこのプロントジル、アゾ色素で赤色だったのもあって、服用した人の肌がピンク色になる副作用があります。

とはいえ、それ以外に大きな副作用もなく命に代えられるものではありません。プロントジルは、バイエルに莫大な利益をもたらしました。

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で、オチは?

しかし、この話のオチは、化学マンであればすでに気がついていることでしょう。

プロントジルは、体の中で分解されてスルファニルアミドが出現、そのスルファニルアミドが抗生剤として作用しているプロドラッグ(代謝物が薬効を示す医薬品)なのです。

このことを、ドイツのお隣、おフランスのパスツール研究所が数週間で発見してしまい、バイエルにご進言。

色素自体に抗生剤としての作用があると思っていたら、合成前の材料であるスルファニルアミドに作用があったというまさかの展開。しかも特許はとっくに失効していた、どこにでもある薬品が有効だったのです。

これを端的に表現するなら、体がピンクになる副作用は不要で、分量も半分で済み、合成の手間もかからない、ということです。

バイエルの中では落胆と絶望の嵐が吹き荒れた・・・とか。ドイツの科学は当時、ヨーロッパでも最先端を行っていたと言われていますが、思い込んだらアクセル全開カーブを曲がれない柔軟性の無さは、なんだか日本の研究にも似たような感じがあったりなかったりします(笑)。

もっとも、今の日本の研究はまともな研究資金もない有様ですが。こちらは笑えない。

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