ヘルドクターくられの「脳のキャパ論」:限界を超えると語彙力溶ける

リテラシー
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初出:2017/12/26 Vol.256 脳のキャパ
改稿:2022/09/08

Joker
Joker

先生、「語彙力溶ける」現象って科学的に説明できますか?

くられ
くられ

科学ではないが、私の持論ならある! 脳にもキャパというものがあり、それを超えると処理不能な事柄が出てくると思うのだよ。

Joker
Joker

あー、なんとなくわかるような気がします。ファンの方々のイベントレポとか見てると本当に細かいところまで見ていたりしてびっくりしますし・・・

くられ
くられ

それらの情報と感情の大爆発に脳の処理能力を使い切っているのであろう。たぶん。しらんけど。

Joker
Joker

まあでも、昔から表現が違うだけで「言葉にできない」ってありますもんね。脳のキャパをすべて感動で埋められるのは、たぶん幸せなことなんだと思います。

くられ
くられ

うん、何かを成し遂げた時の「達成感」とかも良いものだと思う。

くられ先生の持論「脳のキャパ」

脳というのは扱える情報量に限界があります。物理的な限界とも言えるでしょうか。

これは1日中部屋に引きこもってソシャゲしかしてないヒキニートもノーベル物理学賞を受賞した大学教授も、キャパは似たり寄ったりです。仮に差があるとしても100に対して150が天才と言われる人たちのキャパではないかと自分は思っています。

この漠然としたキャパに関してきちんとした科学的裏付け、データはありません。故に今回の話は自分の経験則による独断と偏見によって書かれているので科学ではありません(笑)。要するに、ただの持論であります。

まずはそれを踏まえていただいた上で、この先の話を読んで頂ければと思います。

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脳が処理できる限界

さて、そもそも、人間の脳というものが扱える情報量、抱えきれる経験値というのは、どうにも上限があるように思えます。

それは言語的なものでも、ゲームであっても、科学であっても、運動でさえ、脳が制御しているものですから、同じく脳の占有率と関係があるでしょう。

一度に複数の事をババババっと同時並行に片付けられるか・・・というと、それが得意な人、不得意な人にわかれそうですが、そうであっても、比率というものがあり、それぞれの物事への集中力も踏まえて、全部トータルしたものが「キャパ」と言えるのでは?

そんな話でもありますし、脳の使い方を特化させたりするとどうなのか、というのは、例を挙げて行きましょう。

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「脳筋」を科学する

例えば「脳筋」という表現。脳筋、スポーツ脳などと、ややアホになっている人を揶揄する言葉ですね。

適度な運動は脳の発達や回転を良くするとは言いますが、過剰な運動、筋トレのやりすぎや、異様に偏重した得意技能の必要なスポーツなど、脳が筋肉の微細なコントロールを制御するためにフル稼働した結果が「脳筋」。

端的に言えば、「体を使うこと」に対して脳のキャパを全力で振り絞っているので、ものの言い回しや読解力の方にキャパを回せず、オーバーフローして対応できなくなっているという、わかりやすい例ではないかと思うわけです。

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限界オタクの語彙力消失現象

同様に一部の学問に異様に特化した人は、日常生活がヤバかったり、人間性が撃滅的にダメだったりもします。

その究極系がサヴァン症候群などにおける異常な才能とそれに引き換えて日常生活に介護が必要なレベルの出来無さ・・・ではないかと思うわけです。

良くない例ばかりも何なので、良い例を挙げるとするならば、感動的なものを見聞きした時に頭が真っ白になる、そんな状態がわかりやすいかもしれません。

こう、今風にカジュアルな言い方をするなら「限界オタク」っていうのがそうでしょう(笑)

つまり「推し」を生で見た時、思わぬファンサをもらった時など、様々な感情が大爆発して脳の情報量が一杯になってしまい、いわゆる「語彙力溶ける」「推しが尊い」状態になる

これが脳のキャパが一杯な状態だと、そういう訳です。

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キャパの有効活用とストレスの原因・ストレッサー

このように、「人間の脳が扱える情報量」=「キャパ」として考えると、超優秀な研究者が予算繰りに奔走して私財まで売り払っていたりすることは、まさにキャパを奪っているに等しいわけです。

また、もともとキャパのない人が、あれやこれやといろんな事に手を出しても、なかなかうまくいかない・・・という事にもなり得るのでは、と思います。

と、まぁ難しく考える必要も無く、このキャパを有効に使うという点において最も大きなタスクとなって、そして不要なものが承認欲求や自意識過剰といったものでしょう。

自ら発生させるストレッサー・・・ストレスの原因は、率直にいってとても不利益なタスクではないかと思うのです。

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コミュ障が陥りやすい「脳のキャパ不足」

例えば、「自分がどういう風に思われているだろうか!!!!」と常々思っていると、他人の反応そのものを見る余裕もなくなり、頭から煙が上がって、結果キョロキョロしたキモい不審人物ができあがって終了・・・と、コミュ障な感じになってしまう訳です。

こうしたキョロは場慣れの無さや、コミュニケーション能力の欠如から来るものですが、誰も彼も、子供の頃はコミュ障なのです。なのでコミュ障というのは個性では無く「訓練不足」でしかないと自分は考えます。

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周囲の目を気にしすぎるのは自分まで見えなくなる

多くの学生などを見ていても思うのですが、他人が見えない子は自分自身もまともに見えていないことが多く、その結果 その「キョロキョロタスク」に脳のキャパの大半を奪われて勉強どころではなくなっていることが多い気がします。

結局常に意識過剰状態が続いて周りが何も見えず、そんな人物は魅力的に映ることもなく孤立しやすくさらにキョロを加速させる・・・いいことなしです。

「じゃあコミュ障はどうやって克服すればええねん!!」みたいな逆ギレ回答が来そうですが、それは関連記事に別立ての記事があるので、そちらをどうぞ。

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著者紹介

くられ
くられ

作家、科学監修。「科学は楽しい!」を広めるため科学書分野で十数年以上活動。著作「アリエナイ理科」シリーズ累計30万部突破。著作「アリエナクナイ科学ノ教科書」が第49回・星雲賞ノンフィクション部門を受賞。週刊少年ジャンプ連載「Dr.STONE」においては科学監修を担当し、フィクションと実科学との架け橋として活躍。TV番組「世界一受けたい授業」「笑神様は突然に・・・」NHK「沼にハマってきいてみた」等に出演。ゲーム実況者集団「主役は我々だ!」と100万再生を超えるYouTube科学動画を多数共同製作。独自YouTubeチャンネル「科学はすべてを解決する!」登録者20万人突破。Twitterフォロワー13万人以上。教育系クリエイターとして注目されている。仕事の依頼や関連情報は https://twitter.com/reraku

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