ヘルドクターくられの「ほんとのところ」:食品添加物は悪者ではない

美容と健康
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初出:2016/11/29 Vol.200 フードホラーやインチキ健康情報に惑わされないために

Joker
Joker

うーん・・・何々?「健康に悪い食べ物トップ10」「これだけ食べていればOK・天然素材のオーガニックご飯」?

くられ
くられ

胡散臭い健康情報記事が溢れかえっているね。まったく嘆かわしい。

Joker
Joker

こういうあからさまに駄目そうな奴はともかく、うっかり信じちゃいそうな情報もありますよね。

くられ
くられ

まあ、そういうのを見分ける嗅覚というか、心得みたいなものはあるから、今回はそれを解説していこうか。

POKA
POKA

はっはっは。そもそも、食事の健康の良し悪しなど、栄養バランスと食う量次第だろう! 多少食いすぎたと思ったらテスラコイルでも担いで移動すればだいぶカロリーが消費できるぞ!

Joker
Joker

・・・そもそもそんな腰をいわしそうなサイズのテスラコイルとか、重くて担げませんよ、私。

POKA
POKA

力こそパワー、高エネルギーは正義だ!

蔓延する「フードファディズム」な記事

「フードホラー」、または「フードファディズム」と言われるものがあります。

これは何かというと、科学的に立証されている事実、根拠などを無視して「XXという食べ物は体に良い!」「XXという食べ物は体に良くない!」「食品添加物を食べると病気になる!」などと騒ぎ立ててそれを信じ込んでしまうというアレです。

TVで健康に良いと特集された商品が売り切れるようなのもまさにそう。ネットにもその手のインチキ健康情報の記事が溢れかえっている始末です。

特に添加物を悪者にするのは定番中の定番。添加物は大丈夫、気にするべきは添加物ではなく栄養面だと、折に触れては、あちこちで記事にし、拙著「本当にコワい? 食べものの正体」でもその辺の話などをまとめているわけですが・・・

こういった地味な話をいくらしても、「XXという化合物には発がん性がある!」みたいなどうしようもない記事の方が目立ってしまうのです。

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言いたい放題のインチキ健康情報

そして、強く煽っている記事が目立つと、意識高い何も知らない人がさらにそれを拡散し、デマのように有象無象に広がってエラいことになります。

この手の問題は、インチキに対して一つ一つ反論したり、問題点を指摘しても、相手が聞く耳を持たないことです。

向こうはインチキだと分かっててやっているので何言われても知らんぷりですし、デタラメなので言いたい放題言いまくる始末です。

それに対して、きっちり問題点を調べて、根拠も付けて、ここがおかしいとかここが間違っているとか指摘するのは半端な労力ではありません。

何が悲しくて多くの偉い先生方がそうしたゴミ屑の始末をしなければならないのでしょう。

本来なら人の生活を豊かにできる有能な人物の時間を奪い、しかも何も残らないというのは、不毛以外の言葉が見当たりません。

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インチキ医療情報はなおタチが悪い

また、健康にいいからXXを食べろ、みたいな話は毒にも薬にもならないのでまだマシですが、命に関わるレベルの医療情報のデマは非常に危険です。

古くは医療情報のキュレーションサイトがデマやらパクリやらで大炎上して閉鎖とか、2020年現在だと新型コロナウイルス関連でまるで効果を見込めない空間除菌グッズが云々とか、手を替え品を替え、踊らされる人がたくさん出てくるわけです。

デマ屋の金儲けは今に始まったことではありませんが、極めて悪質で罪深い話でしょう。

何しろことによっては健康被害に繋がるので非常にタチが悪いわけですが、医師でもなんでもない自称医療ジャーナリストとかがいい加減極まりないことを吹いて回ったりするので頭が痛い。

くれぐれも、インチキ健康情報には踊らされないようにしたいところです。というところで今回の本題、食品添加物に注目した上で、食品に関しての情報精査のための心得に触れていきましょう。

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食品添加物は悪者ではない

最初に断言しておくと、「食品添加物の毒性」に関しては、気にすることそのものがおかしい。

食に関してはヒステリックになる人が多いので気にする人が多いのですが、ナンセンスです。

それというのも、毒性が云々とか、認可される時に実験で、取りすぎて毒性が出るほどのとんでもない量を摂取させて結果を見るとか、そういう過程がある次第。

つまり、ちょっとやそっとで健康被害が出るようなモノにはそもそも認可がおりません。

とはいえ、インチキ情報の常套手段は、そういう実験データを恣意的に見て、毒性があるだの発がん性があるだの大騒ぎし、さらにインチキさには非常にタイプが多くて、それらをすべて潰す方法がないのも事実です。

しかし、直感的に「これはウソだ」と勘ぐっても良い、という線引きは存在します。

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耳障りが良い情報は疑ってかかるべき

まず、どこどこの偉い(ないしは偉く見せるのが得意な)先生が何を言ってようが、「耳障り」が良いというものは疑うべきです。

「〇〇は良く、XXは駄目」「〜〜はXXだから〇〇」みたいな単純明快でわかりやすい、問題点を一つに集約するような言説は怪しい。

タバコでさえ発がん性が100%保証されているかというとそうではなく、あくまでリスクが高くなると評価するのが本当なのです。

タバコさえ吸わなければガンにならない・・・なんてのはやはり嘘なので、それに類するXXさえ食べていれば〇〇という話は信憑性は乏しいと言えます。

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「身近で当たり前のものが本当は毒だった」もアウト

あとは、ごく身近にあるもの、当たり前に今まで食べているものに対して「本当は毒性がある」などという話も信じてはいけません。

例えばヤマザキパンは「FAO/WHO合同食品添加物専門家会議」(JECFA)で「遺伝毒性発ガン性物質」に指定されている臭素酸カリウムを使っている!!みたいな提灯記事です。

そういうものは大半がキャリーオーバーで、残留量は、もはや気にするのも馬鹿げたような物質が大半です。

しかもすでにヤマザキパンでは使用を停止しているのに、それを知らずに平然と記事にしていたりと、その程度の連中が自分が注目されたいだけにそういった記事を作っているのが透けて見えてきます。

あのな、普通に考えて、今まで食べてきたものが毒まみれだったら、それで何人死んでるだって話になるだろ、馬鹿にしてんのか。

と、鼻で笑っておけば良いと思います。

※追記:2020年3月時点で、ヤマザキパンでの一部製品での臭素酸カリウムの使用は再開されているとのこと。

山崎製パン | 小麦粉改良剤「臭素酸カリウム」による角型食パンの品質改良について
小麦粉改良剤「臭素酸カリウム」による角型...

もちろん安全性にはなんら問題はありません。

(お問い合わせフォームからの情報提供に感謝します。)

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添加物を悪者にするのはミスリード

また、ジャンクフードは危険な添加物だらけだから危険、食べたら死ぬみたいな記事を見かけることもあります。

ジャンクフードは、カロリー過多だったり、栄養面のバランスが最低だったりしますが、それだけであり、含まれている添加物が悪さをするわけではありません。

問題は栄養面にあるのに、わかりやすい敵として、添加物が悪いと話をすり替えられているわけです。

これは大きなミスリードだと言えます。

まぁ自分みたいな怪しい野郎がこんなまともな話をしなくちゃいけないのも馬鹿馬鹿しいですし、コンコンチキを信じろなんて微塵もアピールしませんが、今後とも「これはひどい」というモノを見つけたらまた報告していこうと思いますので、よしなにございます。

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著者紹介

くられ
くられ

サイエンス作家、タレント。シリーズ累計20万部の「アリエナイ理科」シリーズを始め楽しい科学書の分野で15年以上活躍。週刊少年ジャンプ連載「Dr.STONE」においては科学監修を務め、フィクションと実科学との架け橋として活躍中。TV番組「世界一受けたい授業」「笑神様」「MATSU」ぼっちの出演や、YouTubeで80万再生を超える科学動画を「主役は我々だ!」と共同製作も。仕事の依頼や関連情報は https://twitter.com/reraku

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