初出:2019/04/30 Vol.326 おうちでお手軽!個人的おすすめカクテル:ワイン編
改稿:2022/02/23
今日はワインを使ったカクテルの話です。
ワインてそのまま飲むもんじゃないの?
基本その通りですが、ワインを使ったカクテル、結構ありますよ。安ワインを美味しく飲む知恵だったりすることもあります。
安ワインをドーピングして美味しくするのは自分も試した事がある。自分じゃ飲まないから味はわからんのだが(笑)
まあ、そもそも、カクテルというのは、今一つ美味しくない酒を、味を補正して美味しく飲むため、というのが発端ですしね。醸造技術が未発達だった時代、原始的なカクテルはそうやって生まれたらしいです。
なんだかそう聞くと、少しは科学に関係しているように思えるな。実際はオッサンの酒飲み話なのに(笑)
美味しく酒が飲めればそれでOK。万事解決です!
ワインとカクテル
どうも。Jokerです。家で飲むのに手頃なお酒の話、第八回をお送りします。今回のテーマは「ワイン」です。
ワインと言うとそのまま飲むものだと思われがちですが、これまでの記事でもいくつかワインを使ったものをご紹介している通り、カクテルにしても美味しいのです。
口に合わないワインのリメイクにも
ワインの好みは人それぞれなので、評判のワインでも、今一つ口に合わない、なんてこともあります。そういう時に、カクテルにしてやって、苦手な部分を緩和して美味しく飲む、というのも、一つの飲み方だと思います。
無論、そのままで美味しいワインは、そのまま飲めば良い訳ですが・・・ワインのアルコール度数は概ね12%前後、低くても8%ほどなので、お酒に弱い方には辛い場合もあり、そんな時にもカクテルは役立つかと思います。
では、例によってウンチク付きで、お送りしていきます。
実はすごいサイゼリヤのワイン
ワインについてウンチクを語り出すと、赤と白の違いがどうの、使っているブドウの品種がどうの、生産地がどうのという話になりがちで、興味のない人にはうっとうしいと思われがちです。いや、お酒全般そうといえばそうなのですが。
私はどちらかといえば、美味しく飲めればそれでいいじゃん、というタイプなので、美味しさに直結している場合以外は割とテキトーです。特にワインは、本当に人それぞれで好みがあるので。
まあ、サイゼリヤのワインのように、安い上に概ねみんなの口に合う、そんな素敵なテーブルワインというものもありますが。
サイゼリヤのワイン、あれ、なにげにイタリアから直輸入で、それも劣化しないように、温度が一定のリーファーコンテナで輸送してるんで、安ワインは安ワインでも「現地の味」なんで美味しいらしいです。
ワインと温度・冷やしすぎてはいけない
思いっきり脱線しました。カクテルにしちゃう場合はまた別なんですが、他の要素と違って結構気にしたいのが「温度」です。
これも、ベストの温度というものを探すと大変なんですが、ワインは冷やしすぎてはいかんのです。特に赤。
それというのも、ワインには渋み成分としてタンニンが含まれているので、あんまり冷やしすぎると渋く感じてしまう事が多いから。
白はそうでもないのである程度まで冷やしても良いんですが、渋みの強いフルボディの赤なんかは、冷たいと渋いわ香りは立たないわで、高いワインでも残念な味になってしまいがちです。
ワインのオススメ温度
この辺の事情があるから、ワインは氷入りのバケツで温度を調整されながら出てきたりするんですね。
で、肝心の温度ですが、超ざっくりで言うと、赤なら最低でも10度以上、白なら5度から10度以下、というのを、個人的に基準にしています。
ここから、重めの赤なら+5度で15度くらい、白の場合も、辛口の場合は+2度くらいが目安、といった感じです。まあ厳密に温度測ったりしないんですが、室温が適温で保たれているとして、赤なら冷蔵庫で冷やした後で1時間ほど室温放置、白なら冷蔵庫で3時間冷やす、というのが定番でしょうか。
そのまま飲む場合に限る話
飲んだ後に、赤ワインで渋みを感じたら少し間を置いて温度を上げてやるとか、白ワインが甘すぎるように感じるなら、栓をして冷蔵庫で軽く冷やし直してやるとか、そういった調整をすると良い感じでしょう。
家で飲むなら調整はそんなもんでOKかと。うるさい人には怒られそうですが(笑)
なお、こういったセオリーをぶっ壊すような飲み方をこれから紹介していくので、あくまでそのまま飲む場合の話だと思ってください。
ロックワイン
「ワインは温度が大事」と言ったそばから全否定みたいな紹介をしますが、暑い時期はロック・・・つまり、氷を入れてワインを飲むのも美味しいです。ただ氷を入れるだけなので、厳密にはカクテルじゃない感じもしますが、まあ細けえ事はいいんだよ(笑)
さて、ロックワインにするのに向いているのは、ぶっちゃけ安ワインです。手に入りやすい奴で言うなら「フランジア」あたりが向いているでしょうか。
冷やしすぎると美味しくないのは前述の通りタンニンが多い場合なので、赤なら口当たりが軽く、渋みが少なめのライトボディ、白もあまり辛口過ぎない方が良いです。
ロックワインにすると、酸味がやや主張するワインであってもするりと飲めて良い感じです。個人的には、安ワインチャレンジ・・・500円〜1000円程度のワインから当たりを探す、という遊びをやって、外れを引いた時にロックワインにしちゃったりします(笑)
なお、レモンやオレンジ、グレープフルーツなどのスライスを入れて、自家製サングリア風カクテルにしても美味しいです。
キール
「キール」は、白ワインにクレーム・ド・カシスなどのカシスリキュールを加えたカクテルです。
標準レシピは、白ワイン4/5に対してカシス1/5となります。お酒に弱い方の場合、リキュールではなくカシスシロップを使っても良いです。
キールは、カシスによって甘みが足されるのもあって、ワインが苦手な人でも飲みやすくなり、また定番の食前酒でもあります。バリエーションもあり、シャンパンを使えば「キール・ロワイヤル」、赤ワインであれば「カーディナル」となります。
かっこつけて赤ワインを飲んだはいいが、渋かったり酸っぱかったりして飲めない場合、カーディナルにしてやると飲みやすくなります(笑)
ワイン・クーラー
「ワイン・クーラー」は、ワインのオレンジジュース割です。これも氷を入れて飲みます。
本来のレシピは、お好みのワイン90mlに対して、オレンジジュース30ml、グレナデンシロップ15ml、ホワイトキュラソー10mlで、クラッシュドアイスを入れたグラスに入れてステアして作るカクテルです。
が、家で飲む場合は、材料がなければ無理に入れる必要はありません。氷入れたグラスにワインを注いでオレンジジュースで割ればOK。雑なようで案外美味しいです。
ワインは白でも赤でもロゼでもお好みで。先ほども柑橘類のスライスを入れると美味しいなんて言いましたが、ワインと柑橘類は相性バッチリです。
そういえば、アニメ版ではともかく、原作の「ひぐらしのなく頃に」では、梨花ちゃんが隠れて白ワインを飲む時にオレンジジュースで割っていましたが・・・当人は邪道な飲み方だと思いつつもそのようにして飲んでいた訳ですが、実は立派なカクテルだった次第です。
カクテル周りはこういう事があるから面白い。
ちなみに、シャンパンとオレンジジュースを1対1で割って作る、「この世で最も贅沢なオレンジジュース」こと、「ミモザ」というカクテルもあります。
なので、ワイン・クーラーの場合も、お好みでオレンジジュースの量を加減して作ると良いでしょう。にぱー☆
さて、長くなってきたので今回はこの辺で。
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